大森元貴が描く青春のまぶしさ
大森元貴は、中学生の頃から音楽に深く没頭し、高校では音楽活動と学業を両立しやすい通信制を選んだことも語られている。
多くの人が青春という言葉から思い浮かべるような学校生活とは、少し違う時間を過ごしてきたのかもしれない。
その距離感があるからこそ、彼の楽曲には、まぶしさだけでなく、届かなかったものへの憧れや、過ぎ去った時間への切なさがにじむ。
「ライラック」が多くの人に刺さったのも、ただ青春を肯定するだけではなかったからだろう。
楽しかった時間も、うまくいかなかった日々も、後悔も、全部を含めて青春だったと思わせてくれる。そこに、大森元貴の描く青春の魅力がある。
ストーリーに残された夏アニメの手がかり
そして今回、もうひとつ印象的だったのが、大森のInstagramストーリーだ。
Xで「夏を堪能できる系アニメ」のおすすめを募ったあと、大森はInstagramストーリーで、『時をかける少女』20周年記念「細田守の原点/展」に足を運んでいる様子を投稿していた。
同展は、2026年6月20日から8月31日まで開催されている展覧会。
細田守作品といえば、『時をかける少女』や『サマーウォーズ』のように、夏の空気感を強く感じさせる作品が多い。
なかでも『時をかける少女』は、まさに“夏を堪能できるアニメ”として思い浮かべる人も多いのではないだろうか。
大森がXの投稿で『時をかける少女』を具体的に指していたかは分からない。
それでも「夏を堪能できる系アニメ」を求めたあとに「細田守の原点/展」へ足を運んでいた流れを見ると、大森自身が思い描いていた“夏を堪能できる系アニメ”は、この作品に近かったのかもしれない。
まぶしいだけでは終わらない夏。楽しいだけでは語れない青春。『時をかける少女』に流れるその空気感こそ、大森がどっぷり浸りたかった夏アニメだったのではないだろうか。
